コールドドラフト現象とは？

投稿 2024年12月13日　更新 2024年12月13日

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　暖房をつけていても、足元が冷えるといった現象を体験した事がありますか？それは『コールドドラフト』現象と呼ばれる現象って知っていましたか？それでは、『コールドドラフト現象』とは何か？また原因と対策を見てみましょう。

◆コールドドラフトとは

　特に冬季に、暖かい空気が上昇し、天井付近にたまることで、冷たい空気が床付近に流れ、足元が冷える現象を指します。この現象は、窓やドアなどの開口部からの冷気の浸入や、暖房器具が設置されている部屋内での空気の動きによって引き起こされます。まるで冷たい風が吹いているように感じられることから、「冷気ドラフト」とも呼ばれます。

◆コールドドラフトが起きる原因

・空気の対流
　暖かい空気は軽いため上昇し、冷たい空気は重いため下降しようとする性質があります。この空気の対流がコールドドラフトを引き起こします。
・窓からの冷気流入
　窓やドアの隙間から冷たい空気が室内に入り込み、コールドドラフトを助長します。古い建物や断熱性が十分でない建物で特に顕著に見られます。
・室内の温度差
　部屋の温度差が大きいと、暖かい空気と冷たい空気の対流が活発になり、コールドドラフトが発生しやすくなります。
・空気の流れ
　エアコンの吹き出し口や換気口から直接冷たい空気が足元に当たる場合も、コールドドラフトの原因となります。また、暖房器具の配置が適切ではない場合、部屋全体に均一に暖かい空気が行き渡らず、冷たい空気が残ることがあります。特に、暖房器具が部屋の隅や窓際に設置されていると、冷気が流れやすくなります。
・建物の構造
　吹抜けやリビング階段など、空気が自由に動きやすい構造の建物では、コールドドラフトが発生しやすい傾向があります。また、建物の断熱性能が低い場合、外気の冷たさが直接室内に伝わりやすくなります。これにより、壁や床が冷え、室内に冷気が広がる原因となります。

◆コールドドラフトの影響

・快適性の低下
　暖かい空気が天井に溜まってしまい、部屋全体が暖まりにくくなるため、室内の快適性を大きく低下させます。寒さを感じるため、リラックスできず、体感温度も低くなります。
・健康への影響
　暖房をしているのに足元が冷たく、寒さを感じます。冷気に長時間さらされることで、風邪を引きやすくなったり、体調を崩したりすることがあります。また、冷えによる血行不良が原因で関節痛や筋肉痛を引き起こすこともあります。
・エネルギー消費の増加
　コールドドラフトがあると、室内を暖かく保つために暖房器具を強くする必要があり、結果としてエネルギー消費が増加します。

◆コールドドラフトの対策

・隙間の封鎖
　窓やドアの隙間にシール材や断熱テープを貼ることで、冷気の浸入を防ぐことができます。特に、冬季にはこれらの対策が効果的です。また、断熱効果の高いカーテンを取り付けるのも有効です。
・断熱材の追加
　壁や床、天井に断熱材を追加することで、建物全体の断熱性能を向上させ、冷気の侵入を防ぎます。また、内窓を設置すると、窓の断熱性能を大幅に向上させることができるため有効です。
・暖房器具の配置見直し
　暖房器具を部屋の中央に設置し、均一に暖かい空気を供給できるように配置を見直します。サーキュレーターやファンを併用することで、空気の循環を促進し、コールドドラフトを防ぐことができます。
・エアコンの設定の見直し
　エアコンの吹き出し口の向きを調整したり、風量を弱めることで、直接冷たい空気が足元に当たらないようにします。
・加湿器の使用
　室内の湿度を適切に保つことで、体感温度を上げることができます。湿度が適切に保たれると、寒さを感じにくくなります。