タバコがエアコンに及ぼす影響

投稿 2024年6月5日　更新 2024年6月5日

• 対策
• 清掃

お部屋の中でタバコを吸われている方はいませんか？
お部屋の中でタバコを吸うと、エアコンに様々な悪影響を及ぼします。

①汚れ

タバコの煙に含まれるニコチンやタールがエアコンのフィルターや熱交換器などの内部に付着し、汚れが蓄積します。ヤニがつくと黄ばみの原因になるのですが、ほこりも一緒に巻き込んでしまうため、ベタベタとした汚れになり、カビを繁殖させてしまいます。これが原因でエアコンの冷暖房能力が低下します。なお、ヤニというのは、植物油脂の総称で、ベタベタしていて、水洗いだけでは落とすことができないので、専門業者に頼んで洗剤等を使った清掃が必要になります。
また、フィルターに付着したニコチンやタールは、熱や湿気で酸化して黄色く変色して悪臭を発します。エアコンを運転するとこの臭いが室内に循環され、拡散します。

②機能低下

たばこの煙に含まれるニコチンやタールが熱交換器に付着すると、熱交換器自体の表面積が減少します。そのため、熱交換器の効率が低下し、冷暖房能力が低下します。冷暖房能力が低下するということは、電気代も高くなるということです。
また、ニコチンやタールは、熱交換器以外にも、エアコン内部の電子部品や配線にも付着し、悪影響を及ぼします。こういった電子部品や配線にニコチンやタールが付着すると、電気抵抗が増加することとなり、発熱やショートする可能性が高まりますので、ご注意ください。

③健康被害

エアコンへの影響ではありませんが、エアコンがある部屋でタバコを吸っていた場合、吸わない人の受動喫煙につながるリスクもあります。たばこを吸っていない時間でも、エアコンが稼働していれば、ニコチンやタールがフィルターや熱交換器に付着した状態で空気を循環させるため、受動喫煙している状況になってしまいます。タバコの煙は吐き出された後でもがんなどの健康問題を引き起こすことがあります。特に、小さな子供や妊婦などは受動喫煙の影響を受けやすく、注意が必要です。

対策

・室内でたばこを吸わないようにしましょう。
　一番の対策は、部屋の中でたばこを吸わないことです。
　ただし、以前に部屋の中で吸っていた場合は、エアコン内部やフィルターにニコチンやタールなどの汚れが付着しているままの場合があります。蓄積したヤニは水洗いではなかなか取りにくいので、一度専門の清掃業者に清掃してもらう事を検討しましょう。
　また、消臭スプレーなどでは根本的な解決にはならないので、きちんと清掃しましょう。

・たばこを吸った後は換気をする
　室内でたばこを吸った場合はしっかりと窓を開けて換気するか、換気扇を回すなどしてタバコの煙を外に排出しましょう。換気を怠るとエアコン内部にニコチンやタールが付着します。また、十分な換気をしていてもエアコンに汚れが付着しますので、定期的にエアコンを清掃するようにしましょう。

たばこの煙には、約60種類の発がん性のある有害物質が含まれています。これらの有害物質は主に肺胞から吸収されますが、口腔や気道、胃、腸管からも吸収され、全身の臓器に影響を与えます。エアコンを使う事で、吸わない人がにも健康被害を与え、受動喫煙による健康被害は喫煙者のものを上回るといわれています。
一番の対策は、部屋の中で吸わない事ですが、愛煙家の方もまだまだ多くいると思います。部屋の中でたばこを吸う事を見直して、エアコンに与える影響を少なくするだけでなく、健康にも気をつけるようにしましょう。