体感温度の高い太っている人と同じ部屋にいるでも、エアコンで快適に過ごすための工夫

投稿 2025年8月6日　更新 2025年8月6日

• 対策
• 温度

　同じ部屋に複数の人が共同で生活や仕事をする場合、みんなが快適に過ごす事の出来るエアコンの設定温度ってなかなか難しいものです。男女や年齢でも体感温度は違いますが、太っている人と痩せている人でも体感温度は違います。太っている人がなぜ、暑がりなのか？また、同じ空間にいる場合でも、みんなが快適に過ごす事が出来るための対策を見てみましょう。

◆太っている人が暑がりな理由

・熱の生産量が多い
　体格が大きいほど、体を動かすために必要なエネルギーも増えます。このエネルギー代謝の過程で、より多くの熱が発生します。特に、体重を支えるための筋肉や脂肪組織の活動も熱を生み出します。

・断熱効果
　脂肪組織には、熱をため込む断熱材のような役割があります。体温が外に逃げにくくなるため、体が熱を冷ましにくくなります。寒い冬には有利に働きますが、暑い夏には体内に熱がこもりやすくなり、暑さを感じやすくなります。

・体表面積あたりの熱放出が少ない
　体重が増えると、体積は増えますが、体表面積の増加はそれほど大きくありません。熱は主に体表面から放出されるため、体積に対する体表面積の比率が小さいと、効率的に熱を放出できなくなり、暑く感じます。

・汗腺の機能
　肥満の人は、汗腺の機能が活発になり、汗をかきやすくなる傾向があります。これは、体温を下げるための体の自然な反応ですが、大量の汗をかくと不快感につながり、さらに暑さを感じることがあります。

・活動時の熱産生
　同じ運動でも、体重がある人の方が多くのエネルギーを使うため、より多くの熱が発生します。

◆みんなが快適に過ごせるエアコンの設定温度に関する対処方法

・扇風機やサーキュレーターを利用する
　暑がりな人に向けて扇風機を回すことで、体の表面の熱を効率的に放散させることができます。これは、エアコンの設定温度を下げすぎずに済む、効果的な方法です。また、エアコンの風が当たる方向に、暑がりな人を配置換えする事も良いでしょう。

・服装で調整
　薄着で快適になれる人がいれば、エアコンの設定温度を少し高めにして、暑がりの人には風や冷感グッズを使ってもらうとよいです。

・部屋のゾーニング
　広い部屋の場合、パーティションなどで空間を分け、エアコンの風の届き方を調整することで、個々の快適さを追求できます。

・薄着にする、冷却グッズを利用する
　暑がりな人は、薄着にする、冷却タオルや冷却シート、冷感スプレーなどを使うことで、個人で暑さ対策ができます。

・設定温度を少し高めにして、除湿運転を組み合わせる
　湿度が高いと、体感温度は上がります。除湿運転をすることで、同じ温度でも体感的に涼しく感じることができます。多くの人が快適に感じる温度は26℃〜28℃と言われていますが、除湿機能を活用することで、この範囲でも快適に過ごしやすくなります。

・風量を調整する
　暑がりな人には直接風が当たるように、寒がりな人には直接風が当たらないように、風向きや風量を調整しましょう。

・快適さについて話し合う
　まず、お互いがどの程度の温度で快適に感じるかを正直に話し合うことが重要です。「暑い」「寒い」と感じたときに、我慢せずに伝えられる環境を作りましょう。また、お互いの意見を尊重し、全員が完全に満足することは難しくても、皆が「これなら大丈夫」と思えるような妥協点を探しましょう。