浴室やトイレに移動する際はヒートショックに注意しましょう

投稿 2024年11月22日　更新 2024年11月22日

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11月も下旬に入り、かなり寒くなってまいりました。エアコンなどの暖房機器を活用している方もすでに多いのではないでしょうか？
そこで、気をつけたいのが、『ヒートショック』。
聞いた事がある人も多いとは思いますが、ヒートショックについて知り、エアコンで出来る対策も見てみましょう。

◆ヒートショックとは

　急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、心臓や脳に負担をかけてしまう状態のことを言います。特に冬場、暖かい室内から寒い浴室やトイレなどへ移動する際によく起こります。

◆ヒートショックが起こるメカニズム

・寒い場所へ移動：体は急激な温度低下から身を守るため、血管を収縮させ、血圧を上げます。
・暖かい場所へ移動・血管が拡張し、血圧が急激に下がります。
　この血圧の急激な変動が心臓や脳に負担をかけ、心筋梗塞や脳卒中などの重大な病気を引き起こす可能性があります。

◆ヒートショックの症状

・めまい
・動悸
・息切れ
・視力障害
・意識障害
・手足の痺れ

◆ヒートショックになりやすい人

・高齢者
・高血圧の人
・心臓病、脳血管疾患の人
・糖尿病の人
・低体温になりやすい人

◆一般的なヒートショックの対策

・室温の差を小さくする
　全室を暖かく保ち、特に浴室やトイレは暖房器具で温める。

・入浴前の準備
　身体を温めてから入浴し、お湯の温度は41℃以下に保ち、時間は10分以内を心がける。また、入浴する時間帯は、夜遅い時間帯だと冷え込むため、早めの時間帯に入浴する方が良いです。
　また、食後すぐの入浴や、飲酒後の入浴は、避けましょう。食後低血圧によって失神する恐れがあったり、飲酒によっても一時的に血圧が下がります。

・保温効果の高い服装をする
　室内で過ごす際は、薄着を重ね着するなどして体温を保つ。

◆エアコンでできるヒートショック対策

・全室の温度管理
　エアコンで全室を暖め、室温の差を小さくしましょう。特に、浴室やトイレなど、温度差が生まれやすい場所への配慮が重要です。浴室やトイレにはエアコンが設置されていない事が多いと思います。エアコンのみでヒートショック対策する場合は、浴室やトイレなどのドアを開けたりして、エアコンのついた部屋から温かい空気が行き届くようにしましょう。

・加湿
　空気が乾燥すると、体感温度が低く感じられ、ヒートショックのリスクが高まります。加湿機能を利用して湿度を適切に保ちましょう。

◆エアコン以外の対策との併用

　ヒートショックをエアコンだけで対策する事は難しいですので、エアコンというよりも、他の暖房器具を活用することで、効果的なヒートショック対策が可能です。
　トイレや洗面所などは、滞在時間が短時間かつ、部屋の大きさも小さいので、暖房便座を活用したり、短時間で暖かくなるセラミックヒーターや浴室換気暖房乾燥機などが効果的です。

　エアコンのみで『ヒートショック』対策をするのには限界があります。お住まいの中で、温度が低くなる場所を理解しておき、その場所に移動した時に温度差が大きくならない対策をする必要があります。
　エアコンは基本的にお部屋全体の効果を期待するものですので、『ヒートショック』が起こりやすいと言われている浴室や洗面所・脱衣所には、小型の暖房機器（セラミックヒーターや浴室換気暖房乾燥機）などを活用しましょう。