エアコンの配管の断熱材がボロボロになって、金属部分が露出していたら・・・

投稿 2025年7月11日　更新 2025年7月11日

• 修理
• 対策
• 業者
• 機能
• 清掃

　エアコンの室外機につながる配管の断熱材がボロボロになって、金属部分が露出していたら、早めに対処をした方が良いかもしれません。

◆断熱材がボロボロになる原因

・紫外線
　直射日光に晒されることで紫外線による劣化が進行します。特にポリエチレンやスチレン系の断熱材は紫外線に弱く、数年で硬化・ひび割れ・粉状に崩壊します。夏場の南向き配管やベランダ上部に多く見られる。

・風雨・温度変化による劣化
　雨風、霜、湿気によって断熱材が水を含みやすくなり、カビや腐食・劣化の原因になります。冬の凍結・融解サイクルで断熱材が膨張・収縮を繰り返すことでひび割れや隙間が発生します。湿気により内部に結露がたまり、劣化を早める場合もあります。

・ 設置後の経過年数（自然劣化）
　一般的に断熱材の寿命は5〜10年程度です。しかし、日当たりや風雨にさらされる場所では、5年未満で劣化が始まることもあります。

・施工不良や安価な断熱材の使用
　取り付け時に耐候性の低い素材（屋内用）を使っていた場合、屋外用UVカット仕様でない安価な断熱材だと、2～3年でボロボロになることもあります。また、配管の接続部分がうまく密閉されていないと、そこから水分が浸入して内部劣化を起こします。

・動物や鳥の被害
　スズメやハトなどが断熱材を巣材としてつつくケースがあり、断熱材が破れて中身が露出するケースも稀にあります。また、ネズミや猫が噛んで傷つけることも稀にあります。

◆このままにしておくリスク

・冷暖房効率の低下と電気代の増加
　露出した金属部分は、夏場は外気の熱を吸収し、冬場は室内の熱を外に逃がしやすくなります。これにより、エアコンが設定温度に達するまでに余分なエネルギーを消費するため、冷暖房効率が著しく低下し、電気代が高くなります。

・結露の発生と建物の劣化
　冷房運転時、冷たい配管が外気に触れることで、配管表面に結露が発生しやすくなります。結露水が室外機の周辺や建物の基礎、壁などに滴り落ちると、カビの発生、木材の腐食、金属部分のサビなど、建物の劣化を早める可能性があります。特に、配管が壁の中を通っている場合、壁内部での結露は発見が遅れ、より深刻な被害につながることもあります。

・配管の劣化と故障のリスク
　紫外線や風雨に直接さらされることで、配管自体（銅管など）が劣化しやすくなります。特に、冷媒を運ぶ配管は、劣化が進むと亀裂が入り、冷媒ガス漏れの原因となることがあります。冷媒ガス漏れはエアコンの故障につながり、修理費用が高額になる可能性があります。

・外観の悪化
　断熱材がボロボロのままでは、見た目にもあまり良い状態とは言えません。

◆早めに専門業者に依頼した方が場合

・断熱材の劣化が広範囲に及んでいる場合
・配管自体に損傷が見られる場合（凹み、ひび割れなど）
・高所作業や足場が必要な場合
・ご自身での作業に不安がある場合
・冷媒漏れの可能性がある場合（エアコンの効きが悪い、異音がするなどの症状がある場合）

◆業者に依頼するメリット

・プロの技術で確実に補修してもらえる。
・配管の状態を詳しく点検してもらえる。
・冷媒ガス漏れなどの専門的な問題にも対応してもらえる。
・高所作業や複雑な場所での作業も安全に行ってもらえる。

　エアコン配管の断熱材の劣化は、エアコンの性能低下や電気代の増加、さらには建物自体の劣化にもつながる可能性があります。早めに適切な対処を行うことが大切です。劣化の範囲が小さければ、ご自分で対処する事を選択されても良いですが、劣化していた場合、既に長い年月使用されていると思いますので、他の部分も劣化しているかもしれません。そういった意味でも、早めに専門業者に連絡して全体的に見てもらう方が良いでしょう。